測定者は北陸3県を飛び回る気密測定のエキスパート福田温熱空調さん。
最近では測定器を自社保有して、測定の講習を受けただけの素人同然現場監督が自動測定する会社が出てきているようですが、このやり方は本当に当てになりません。
職人さんからの情報によると「測定中、何度も何度もエラー表示が出て、数値が悪いと測定し直し、たまたま良い数値が出ると(不安定なのでこういうことは良く起きます)、これや!と、その数値をお施主様にお伝えしている」とか。
経験スキルをもとに手動計測できる測定者でないと正確な数値というのは分かりません。
それほど気密測定というのは精細なものです。
福田さんは石川県から来てもらうのでコストも高くなりますが正確な数値を知るためにあえて頼んでいます。
さて一回目の測定結果はC値=0.14。これも非常に優秀な数値です。
測定後は改善作業を実施します。
この現場では大工さんや福田さん、坂井、他2名による5名での改善作業。
室内を負圧にして空気漏れを探していくのですが、縦滑り出し窓から明らかな漏れが発見されました。
9か所ついている縦滑り出し窓、すべて同じところから明らかな漏れが発見されました。
滑り出し窓というのは引き違い窓と違って、窓を閉めたときに密閉されるため気密漏れがないのが特徴で、完全にサッシ調整不備・・・。
急遽サッシ屋さんに連絡するが測定中には間に合いそうもなかったため、参考値として気密漏れしている部位を養生テープで目張りして再測定しました。
結果C値0.09でした。
気密施工後進県の福井県は高気密と謳いながら測定していない会社がほとんどで、測定する会社でもC値0.5前後が多いようです。
サッシ屋さんには測定前にサッシ調整を施してもらっていますが、C値0.1を切るような物件が福井県にはないので、調整力=施工スキルが追い付いていないのが現状のようです。
かなり高い水準の話なのでサッシ屋さんに「調整不備」というと可哀そうなのですが、当社の方針なのでそうもいきません。
測定後、現場に急行してくれたサッシ屋さんとメーカーには状況説明し再調整してもらいました。
同時に当社の気密施工レベル(C値0.1前後)に見合うスキルを標準化できるよう指導しておきました。
今回は参考値ですがC値0.1以下の施工スキルは自慢できますね。
業者選びで迷っている方は「C値0.1以下出来ますか?」と聞いてみるのもひとつの判断基準になると思います。
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